心身条件反射療法(PCRT)の施術をご希望の方は、無意識についてある程度学んだほうが施術を受けやすいです。
以下は、無意識についてAIやPCRT代表の保井の著書「イップスを超えて」から抜粋してたもです。ご参照ください。
まずはAIから
無意識とは
無意識とは、意識には上らない心の領域を指します。私たちは普段、意識的に考えたり感じたりしていますが、それとは別に、自分では気づかないうちに心の奥底で思考や感情、記憶などが働いている部分があると考えられています。
無意識の主な特徴
無意識の主な特徴は以下の通りです。
- 自動的な心のプロセス: 呼吸や心臓の拍動、瞬きなど、意識せずに自動的に行われる身体機能の制御に関わっています。
- 過去の経験と記憶の貯蔵庫: 幼少期の経験や忘れてしまった記憶、トラウマなどが無意識の中に蓄積されています。これらは意識的には思い出せなくても、行動や感情に影響を与えることがあります。
- 本能と欲求の源: 食欲、性欲、睡眠欲などの基本的な欲求や、喜び、怒り、悲しみといった感情の根源がここにあります。
- 創造性と直感の源: 閃きや直感、夢などは無意識の働きによって生み出されると考えられています。アーティストや科学者のインスピレーションも無意識から湧き出ることが少なくありません。
- 防衛機制の働き: 心的苦痛から自分を守るために、無意識的に特定の感情や記憶を抑圧したり、現実を歪めて認識したりする働きがあります。
無意識の概念を提唱した主な学者
無意識の概念は、様々な分野で研究されてきましたが、特に以下の学者が有名です。
- ジークムント・フロイト: 精神分析学の創始者であり、無意識の概念を心理学に導入したことで知られています。彼は、無意識が人間の行動や精神疾患に大きな影響を与えると主張しました。
- カール・グスタフ・ユング: フロイトの弟子でしたが、後に袂を分かち、集合的無意識という概念を提唱しました。これは、人類共通の神話、象徴、元型などが蓄えられている無意識の層を指します。
無意識が私たちに与える主な影響
無意識は、私たちの心の奥底に潜み、普段は意識されることのない心の領域です。しかし、この無意識は、私たちの思考、感情、行動、そして人間関係にまで、非常に大きな影響を与えています。まるで、私たちの行動を陰で操る「司令官」のような存在と言えるでしょう。
主な影響は以下の3つに集約されます。
- 行動のパターンを形成する
- 感情や気分を左右する
- 人間関係やコミュニケーションに影響を与える
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 行動のパターンを形成する
私たちは、日々の多くの行動を、意識せずに自動的に行っています。これは、無意識が過去の経験から学習し、特定の状況で「こうするのが効率的だ」と判断しているためです。
- 習慣の形成: 例えば、毎朝決まった時間に起きる、歯磨きをする、通勤路を歩く、といった日常の習慣は、無意識によって自動的に行われています。意識して「さあ、歯磨きをしよう」と毎回考えているわけではありませんよね。
- 決断と選択: 無意識は、意識的な思考よりもはるかに速く情報を処理します。そのため、直感的な決断や、特に理由はないけれど「なんとなくこっちがいい」と感じる選択には、無意識の過去の経験や好みが強く影響しています。例えば、スーパーでどの商品を選ぶか迷った時、以前の印象や気分が無意識に影響して、特定の商品に手が伸びることがあります。
- 防衛機制: 心理的な苦痛や不快な感情から自分を守るために、無意識的に特定の感情を抑圧したり、現実を都合よく解釈したりすることがあります。例えば、嫌な出来事をすぐに忘れてしまったり、自分の失敗を他人のせいにしたりする行動は、無意識の防衛機制が働いている結果であることがあります。
2. 感情や気分を左右する
無意識は、私たちが感じる感情や気分にも深く関わっています。
- 理由のない感情: 特定の場所に行ったときに漠然とした不安を感じたり、特定の音楽を聴いて急に懐かしい気持ちになったりすることがあります。これは、その場所や音楽が無意識下の記憶や感情と結びついているためです。意識では思い出せなくても、体が(無意識が)その感情を記憶しているのです。
- ストレスや不調の根源: 意識では解決したと思っている問題や、過去のトラウマなどが無意識の中に残り、それがストレスとして蓄積されることがあります。その結果、原因不明の体の不調(胃痛、頭痛など)や、慢性的な疲労感、気分が落ち込むといった形で現れることがあります。
- ポジティブな感情: 逆に、無意識に存在する喜びの記憶やポジティブな経験が、私たちの気分を向上させることもあります。リラックスした時に、ふと幸せな気持ちになるのは、無意識が心地よい記憶を引き出しているのかもしれません。
3. 人間関係やコミュニケーションに影響を与える
他者との関わりにおいても、無意識は重要な役割を担っています。
- 第一印象の形成: 初対面の人に対する「なんとなく好き」「ちょっと苦手」といった第一印象は、無意識が相手の表情、声のトーン、しぐさなどから得た情報を瞬時に判断している結果です。意識では分析できないレベルで、相手の印象を形成しています。
- 相性の感覚: 特定の人とは「話が合う」「居心地が良い」と感じる一方で、別の人とは「どうも気が合わない」と感じることがあります。これは、お互いの無意識が持つ価値観や考え方、コミュニケーションのスタイルが、互いに影響し合っているためです。
- 非言語コミュニケーション: 相手の無意識は、私たちの言葉だけでなく、姿勢、表情、ジェスチャー、声のトーンといった非言語的な情報も読み取っています。また、私たち自身も、意識しないうちにこれらの非言語情報を使ってメッセージを発信しています。例えば、言葉では大丈夫と言っていても、表情がこわばっていれば、相手の無意識は「本当は大丈夫ではない」と感じ取ることがあります。
- 対人関係のパターン: 親との関係や過去の恋愛経験など、特定の人間関係のパターンが無意識に刷り込まれ、それが現在の人間関係に影響を与えることがあります。例えば、いつも似たような問題のある関係を繰り返してしまう、といったケースです。
無意識の具体的な例
無意識は私たちの行動、思考、感情のいたるところに影響を与えています。普段意識しない形で働くからこそ、その存在に気づきにくいですが、実は私たちの生活に深く根ざしています。
1. 日常の習慣と自動行動
- 通勤・通学路: 毎日同じ道を通っていると、考え事をしながらでも目的地にたどり着けますよね。これは、道順を意識的に覚えていなくても、無意識がルートを記憶し、自動的に案内してくれているからです。途中で曲がる場所や信号の位置などをいちいち意識することはありません。
- 歯磨きや着替え: 朝起きて「さあ、歯磨きをしよう。まず歯ブラシに歯磨き粉をつけて…」と毎回細かく手順を意識することはほとんどありません。体が勝手に動いて、決まった手順で終わらせてくれます。
- タイピングや楽器演奏: パソコンで文字を打つとき、どの指でどのキーを押すか、いちいち考えなくても手が勝手に動きます。楽器を演奏する際も、楽譜を読むと指が自然に動くのは、練習によって無意識に動きが記憶されているからです。
2. 感情と思考
- 直感とひらめき: 問題に行き詰まったとき、しばらく考えていると突然「これだ!」と解決策がひらめくことがあります。あるいは、特に理由はないけれど「なんとなくこっちが良い気がする」という直感に従って良い結果になった、という経験はありませんか? これは、意識では気づかないレベルで情報が処理され、無意識が答えを導き出している状態です。
- 漠然とした不安や喜び: 特定の場所や人、音楽などに触れたとき、なぜか漠然とした不安を感じたり、逆に理由もなく心が落ち着いたり、温かい気持ちになったりすることがあります。これは、過去の経験や記憶が無意識のうちに引き出され、感情に影響を与えているためです。意識的にはその記憶を思い出せなくても、無意識が反応しています。
- 夢: 夢は、日中の経験や抑えられた感情、願望などが、無意識の中で再構成されて現れるものです。支離滅裂に感じることもありますが、無意識が伝えたいメッセージが隠されている場合もあります。
3. 人間関係とコミュニケーション
- 第一印象: 初めて会う人に対し、「この人は話しやすそう」「ちょっと苦手そう」と瞬時に感じることはありませんか? これは、相手の表情、声のトーン、しぐさなど、意識では捉えきれない微細な情報(非言語情報)を無意識が受け取り、判断している結果です。
- 相性の感覚: ある人とはなぜか一緒にいて心地よく、話が弾むのに、別の人とはどうも会話が続かない、気まずく感じる、といった経験。これも、お互いの無意識が持つ価値観や考え方、コミュニケーションスタイルが影響し合っているためです。意識的に「この人は好き」「苦手」と決める前に、無意識がそう感じさせていることがあります。
- 「空気を読む」: 日本語の「空気を読む」という文化も、無意識の働きと深く関連しています。言葉には出されない場の雰囲気や他者の微妙な感情の変化を察知し、それに応じて自分の言動を調整する能力は、無意識が周囲の非言語情報を読み取っている結果です。
4. 身体反応とストレス
- 緊張時の身体反応: 大勢の前で話すとき、意識的に緊張を抑えようとしても、心臓がドキドキしたり、汗をかいたり、声が震えたりすることがあります。これは、危険を察知した無意識が、自律神経系を通じて身体に反応を起こさせているためです。
- 原因不明の体調不良: 強いストレスや過去の心の傷を無意識のうちに抱え込んでいると、それが体の不調(胃痛、頭痛、肩こり、不眠など)として現れることがあります。意識的には「大丈夫」と思っていても、無意識が限界を感じて体にサインを送っている状態です。
これらの例からわかるように、無意識は私たちの日常生活の多くの側面に浸透しており、私たちが思っている以上に、私たちの行動や感情、思考を形成する上で重要な役割を担っています。
無意識が私たちに与える主な影響
1. 感情の反応を自動的に引き起こす
- 例:特定の状況で強い怒り・不安・恐れが出るが、その理由が自分では説明できない。
- → 無意識に抑圧された記憶や未解決の感情が、刺激に反応して現れる。
2. 行動パターンをつくる
- 繰り返し同じような失敗をする、似たタイプの人を選んでしまう、といったことは無意識の「信念」や「防衛反応」が影響している可能性があります。
- 例:「自分には価値がない」という無意識の信念があると、自分を大切にしてくれない人ばかりを選ぶなど。
3. 人間関係に影響する(投影)
- 自分が自覚していない側面(特性・感情・欲望など)を他人に投影する。
- 例:「自己中心的な人が嫌い」という場合、自分の中にある“自己中心的でいたい欲”を他人に映し出している可能性。
- 投影は好意・嫌悪の両方に働きます。
4. 選択や価値観に影響する
- 「なぜそれを選ぶのか」の背後には、親からの価値観、社会的期待、過去の成功体験など、意識していない要因がある。
- 例:「安定した仕事を選ぶ」という選択の奥に「不安への耐性がない」「親に認められたい」という無意識の動機があることも。
5. 夢や直感として表れる
- 無意識は夢の中で象徴的な形で現れる。
- また、直感的な「なんとなくそう思う」感覚も、実は無意識レベルでの情報処理の結果と考えられます。
6. 身体症状として現れる(心身症)
- 抑圧された感情(怒り、悲しみ、恐れなど)が身体的な不調として現れることがある。
- 例:頭痛、腹痛、慢性的な疲労感などの原因が見つからない場合、心理的背景に無意識の影響があるかもしれません。
7. 創造性・直感・インスピレーションの源
- 無意識は抑圧や防衛の源であると同時に、創造性や洞察の源でもあります。
- アーティスト、作家、科学者の多くが、「夢」「直感」「ふとしたひらめき」から着想を得ている。
無意識と向き合うことで得られるもの
- 自分の感情・行動の背景が理解できるようになる
- 人間関係のパターンが見えてきて、変化を起こせる
- 自分自身への優しさや許しが生まれる
- 自己肯定感の回復、選択の自由度が高まる
以上AIより

無意識の心の動きとは
無意識と意識についての心理学の知識がないと、無意識の作用を意識化す
るのは難しいかもしれません。そのため、専門家は一般の人々に対して、無
意識の動きを解りやすく説明する能力が求められます。心理学ではこの能力
を重要視し、一般向けの書籍でもしばしばこのテーマに触れられますが、理
解度は個人によって大きく異なります。ここでは、無意識の動きに関するい
くつかのエピソードを紹介します。
●エピソード1:無意識による指令
無意識は、日常の動作を大きく支配しています。たとえば、自転車を運転する際、目的地に向かうための意識的な指令がある一方で、身体の細かな動きは無意識にコントロールされています。交差点で信号が赤になると、無意識にブレーキをかけるこの行動は、無意識の心が日常動作にどれだけ深く関与しているかを示しています。
●エピソード 2:ふとした瞬間の無意識の動き
「ふと思いついたんだけど…」この一言は、無意識の動きの一例です。このような日常的に経験する現象は、多くの場合、無意識から生じます。マインドフルネス瞑想を通じて、呼吸に意識を向け、浮かぶ雑念を観察することで、無意識の心の動きに気付く訓練が行えます。この訓練で大切なことは、意識的に呼吸だけに意識を集中しても、雑念という無意識の心が動くということを理解することであり、無意識が健康に大きな影響を与えているということを知ることです。この練習を通して、ストレスの軽減、集中力の向上、感情の調節、免疫系の機能向上など、さまざまな利点が科学的に証明されています。
●エピソード 3:忘れたはずの記憶
昔の友人からの突然の連絡が、すっかり忘れていた学生時代の出来事の詳細な記憶を自然に蘇らせることがあります。この現象は、無意識の中に記憶が保存され、特定の刺激によって突然アクセスできるようになることを示しています。また、昔聞いたことのある懐かしい音楽を聴くと、はじめてその音楽を聞いて感動した時代に戻って、その時の風景の詳細が蘇るということも多くの人が経験することであり、それは、聴覚の刺激を通じて、無意識の心の信号が過去の記憶の貯蔵車にアクセスをしたことを示しています。
●エピソード 4: 直感的な判断
新しい人と出会った際、なぜか好印象を持ったり、反対に警戒心を抱いたりする「第一印象」は、無意識の判断から生じます。これは、過去の経験や学習した社会的手がかりに基づく無意識の判断を反映しています。また、「直感は過(あやま)たない」という言葉があるように、時には無意識的に感覚的に判断した方が、後々において自分にとって正しい選択であることが明らかになることもあります。これらの直感的な反応は、無意識が私たちの判断や感情にどのように影響を与えているかを示す例です。
●エピソード 5: 夢の解釈
夢は、無意識の心が活発に活動している状態を表す典型的な例です。夢の中での奇妙な出来事や象徴的なイメージは、無意識の願望、恐れ、衝動を反映していると考えられます。夢解釈を通じて、心理学的手法である夢分析は、無意識の深層にある心理的内容に光を当て、無意識のメッセージを解読しようとします。例えば、「怖い夢」は通常見たくないものですが、無意識が何かを伝えようとしているか、あるいは怖いもの見たさに無意識的に想像しているのかもしれません。
●エピソード 6:言葉のつまずき
会話中に突然言葉を失ったり、意図せずに別の単語を口にしたりすることは、しばしば無意識の心が表面に現れる瞬間と解釈されます。これらは、意識下にある考えや感情が意図せずに言語表現を介して露呈する例です。人は通常、無意識的に露呈した言葉の方を信じがちで、これは本音の表れであると言えるでしょう。無意識で語る言葉は「本音」であり、意識で詰る言業はしばしば「建前」となることがあります。
以上「イップスを超えて」より抜粋
まとめ
無意識は、脳に刻まれた自動で働くプログラムです。私たちの意識の裏側で常に働き、私たちの行動、言動、感情、人間関係といった人生のあらゆる側面に大きな影響を与えています。
この無意識に自動で働くプログラムの中に自律神経系や免疫系、内分泌系、筋骨格系などに乱れを起こしているプログラムが誤作動記憶です。これが慢性症状に大きく影響しています。
誤作動記憶は自動プログラムで無意識に働くので慢性症状は繰り返されてしまいます。
誤作動記憶されたプログラムを見つけて調整していくことで誤作動記憶は修正され正常に働くことで症状は快方に向かいます。
誤作動記憶が対人関係や仕事などに大きく関係している場合、見つけて調整できると非常に大きな価値となります。人生に良い影響がじわじわと出てきて喜んでいる人もたくさんいらっしゃいます。